[コラム]ナードマグネット・須田とハンバーグオムレツ・カリスマのEIGA・BU第22回

[コラム]ナードマグネット・須田とハンバーグオムレツ・カリスマのEIGA・BU第22回(2015/04)


カ:ども!早くワンマン終わらせて、ゲームと映画にまみれたい!ハンバーグオムレツのカリスマです!4月11日扇町パラダイスやで〜みんな来て〜!つーか、これがアップされる頃にはワンマン終わってるから文言を変えよう。大ゴケしたワンマンの売れ残ってるTシャツ買って〜(笑)

須:縁起でもないからやめてください!ミソジコーリング大盛況でしたーありがとうございますー!ナードマグネット須田です!※この対談は3/30に開始され、ハンバーグオムレツのワンマン後に完了しました。カリスマさんはワンマンにて、肋骨にヒビが入ったそうです。

カ:まぁそんなナーバス&デンジャラスランな時期に突入してる僕らですが、須田くんは映画観に行けてますかい?

須:3月の前半に5本くらいだだだっと見れたんですが、そこからはサッパリです。ミソジの準備とか自分らのライブとかで忙しすぎて!!

カ:やっぱサーキットフェスってのは準備が大変なんやね、、。バンド数も多いし、各ライブハウスとの調整も大変やもんね。俺は私事でバタバタしてて、ほぼ帰りが0時過ぎてるんよな。4〜5日嫁と会ってない、喋ってないってのがザラです(笑)

須:ひぃー!!せめて連絡はとってください!!そんなわけで、今回取り上げる作品は3月上旬に見たやつなので、この対談がアップされる頃には上映は終了しているでしょう…無念…

カ:無念過ぎる、、、でもDVDになったら観て欲しい!今回取り上げるのは『シェフ 〜冷やし中華始めました〜』です!

須:サブタイトル違うよ!日本のラーメン屋は舞台じゃないよ!『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』ですね。

『アイアンマン』の1〜2作目を手掛けたジョン・ファヴロー監督が、監督だけでなく主演も務めた、これまでからすると相当な低予算の作品です。でもアメリカでは大ヒットしたようです。


カ:もうギスギスした日常生活に疲れた人には最高の癒しムービーですよ。まず、登場キャラの大半が良い人っていうのが、ね。後、ロバート・ダウニーJr.もちょっとだけですがチャラ男の社長役でキッチリ出ててる(笑)

須:スカーレット・ヨハンソンも出てるので、アベンジャーズ感ありますね。派手なアクションは皆無ですが!腕利きのシェフがある日ネットで評論家にボロクソに酷評されて、大ゲンカの果てに店を辞めて、サブタイトル通りフードトラックを始めてアメリカを旅するというお話です。

カ:でもあのスーパー華麗な調理シーンがある意味アクション!ファヴロー監督の千切り速すぎ(笑)そして、なんせ腹が減る映画に仕上がってた。サブウェイに駆け込みたくなる!

須:サブウェイにあんなキューバンサンド無いのが辛いですね(笑) 序盤に出てくる創作フレンチみたいなのも美味しそうでした。食い物がうまそうな映画はいい映画!!

カ:ファヴロー監督って何かを作る過程の観せ方が上手いって思ってな。『アイアンマン』もアイアンマンが完成するまでの作業のシーンが一番面白い。男のコのハートを鷲掴みにしてくれる。しかし、どれもカロリー高そうな料理ばっかりやったなぁ、そりゃあファヴロー監督太るよ(笑)

須:あんな巨漢のおっちゃんなのに、役の上では超美人な元妻がいて、レストランの同僚のスカヨハとも何か良い感じで…ってお前それはねぇよ!って思いました(笑)けどこの作品はそんなファヴロー監督自らが主人公を演じてる、ってところが最大の味わいポイントなんですよね。

カ:でも実際に現実社会でも、仕事が出来るファットマンはモテる気がするのは俺だけ?(笑)兎に角、須田くんが言う通りに主役をファヴロー監督がやったのは凄く良い配役だったと思うわ。太ってる人が料理人やと味への安心感が半端じゃないからね。

須:いや、そこじゃないッス!(笑) 監督が演じてるっていう背景を知ってると、映画のストーリーと主人公の実人生がダブって見えてくるんです。1作目にくらべるとあんまり評価されなかった『アイアンマン2』の後に

『カウボーイ&エイリアン』で大コケして、

結局『アイアンマン3』は監督降板、

それで次に撮ったのが今作、っていう流れがあるので。

カ:あ、そっち(笑)太っちょマスターの美味しい小噺的な観点で捉えてた(笑)確かに贔屓目に観ても『アイアンマン2』は面白くなかったし、『カウボーイ&エイリアン』も発想は面白いけどあの規模の作品でやることにしてはお粗末な作品やった。
今作は監督の本当に好きな事を目一杯やれてるのが端々に感じられて、それが成功に繋がったんやろうなって。
この流れで『アイアンマン4』でカムバックもありえるんかな?

須:どうなんすかねー。次回作はディズニー映画らしいので、大作方面に戻ってくるのは間違いないですが。この映画、ネットの評判とか見てると終盤の展開に納得いかないって怒ってる人が結構いるんですけど、僕は逆に「彼」を単なる「悪役」として描かなかったことに感動したんですよね。そうしてたら単なるファヴロー監督の鬱憤晴らしのためだけの映画になってたと思います(笑)

カ:「彼」を吊るし上げて晒し者にする流れも全然いけたんやろうけどそうしなかったから、これは基本良い人ばかりの幸せな作品になってるよね。最近、何かと悪い人が多いギスギスした世の中やからこういうの落ち着きますよ(笑)

須:Filmarksっていう映画感想専用のSNSがあって、そこでもネタ的に書いたんですけど、某インディーズバンドがなんとか売れようとして作ったCDが腹立つくらい良くなかった、って経験を思い出したんですよ(笑) 作り手たちは必死に頑張ってるのは間違いないんですけど、それでも「お前の言いたいこともすげーわかるぞ!!!」って言いたくなりました(笑)

カ:俺らの情熱と努力は往々にして空回りすることがあるからね(笑)周りに契合したり、作家性を特化させて実験作を作ったり、でも色々試せるほど時間も金も無いのは皆一緒っていう(笑)

須:ですねぇ、、。必死に試行錯誤してる作り手でもあるし、同時に色んな音楽やら映画やらに対してこうやって好き勝手に言っちゃう受け手でもあるので、ほんと凄いしっくり来ました。あのラスト。監督の心の成長みたいなものが垣間見えた気がしました(笑)

カ:確かにあそこに全て凝縮されてたといっても過言では無い(笑)そして、思い出したら腹減ってきた(笑)ところで、キューバサンドって大阪食べられへんのかなって思ってちょっと調べてみたら北新地に食べれるとこがあってん。

須:まじすか!!北新地!!仕事帰りに行ける(笑) そこでEIGA・BUオフ会しましょうよ(笑)

カ:それ、決定!早いうちに日程決めよう(笑)そして、味を盗んで物販で出そうぜ!これで俺たちも三ツ星フードシェフだぜ(笑)

須:まずあの機材揃えるところからですね!!初期投資が…(笑) でもあんなトラックでツアー回るのも良いですねえ。

カ:そやね!所謂キャンピングカーみたいなやつで回りたい。現実的に日本は維持費がかかるからキツイやろうけどな(笑)

須:まあ、アメリカのデカい道を走るからこそ楽しいんでしょうね(笑)とりあえずはキューバンサンド食べに行きましょう!また連絡します!

カ:そやね!俺の亀裂骨折した肋骨がくっついた祝いで行こう(笑)ってな感じでオフ会もやるって話が出たところでそろそろ俺たちのフードトラックの目的地が近づいて来たぜ!

須:お互いバタバタしてたせいでだいぶ遅れての更新となってしまいましたが、ぜひソフト化された暁には『シェフ』見てみてください!良い映画でした!!

カ:あ、関西にお住いの読者の方は尼崎の塚口サンサン劇場ではまだ上映してますよ!あそこは関西でも屈指の素晴らしい映画館なのでこれを機に是非とも行ってみて下さい!細かいところまで気配りが行き届いた極上の映画館です。特にトイレがウルトラ綺麗!!では、また来月!ブレイブ・イン!!




プロフィール 如何の通り

カリスマ: 本名不肖、牙の勇者の異名を持つキョウリュウレッド。
地球と大阪市北区の平和を守る傍らハンバーグオムレツというジャンクフードパンクバンドのボーカルとしても活動している。
EIGA・BUの「観る」担当。
HP:http://omelette.sekaibi.com

須田亮太: 顔出しNGというわけではございません。
ナードマグネットというバンドのギター&ボーカル。パワーポップという不遇のジャンルを今一度普及させるべく、大阪を中心に活動中。アイドルも好き。
EIGA・BUの「見る」担当。
HP:http://nerd-magnet.com/

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