[コラム]「ナードマグネット・須田とハンバーグオムレツ・カリスマのEIGA・BU第9回」(2014/03)


カ:どうも!EIGA・BUの髪の毛が思ったより伸びすぎて終始変な7:3分けになってる方、カリスマです!!

須:どうもー!「キューティクルつやお」こと須田亮太です!!

カ:いやー、今月は俺、結構、劇場に行ってまして、本日取り上げます作品を含めて9本観ました。で、まぁ、どれにしようか迷いまして、尖ってるところで『オンリー・ゴッド』(http://youtu.be/bWITBXgM1RA)とか行きたかったけど、予想通りと言いますか、あんまり入らなかったみたいで、このコラムが更新される頃にはやってないんじゃ無いかってことで、、。かと言って『エージェント:ライアン』(http://youtu.be/hieQjiCK3bw)はそこまで面白くも無かったし、『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』(http://youtu.be/P5oHWBf_wqE)は面白いけど、前作に比べるとあらゆるところでパワーダウンは否めなかったし、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(http://youtu.be/5au0eAxyj1k)可もなく不可もなくで、、、、と、言うわけで!!今回取り上げる作品は!!!

須:『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(http://youtu.be/U7zD93WdqBY)です!!!巨匠マーティン・スコセッシ監督&レオナルド・ディカプリオのお馴染みタッグの最新作ですね!

カ:ほんま、お馴染みのタッグが遂に本領発揮したというか、巨匠スコセッシ監督の勃起力を観たよ!ギンギンバリバリの超肉食系ですよ!71歳にして、なんという映画を撮るんや!!三時間目一杯スクリーンの向こうに聳え立つスコセッシの巨大なナニを観続ける映画です(笑)

須:いやほんとに(笑)「セックス&ドラッグ&ロックンロール!あと金!金!金!」みたいな映画でしたね。圧倒的なテンションで駆け抜けるから3時間があっという間!!前作の『ヒューゴの不思議な発明』で「ちょっと落ち着いちゃったかな…」なんて思ってましたが、全然そんなことなかったっすね。ギンギンです。

カ:3時間は直ぐやったね!とにかく飽きさせない!どんだけ行ってもテンションが下がらない!監督の演出もさることながら、まぁ、レオ様演じる主人公の心地良い振り切りっぷりが、もう、ね。日本ではあの役は織田裕二しか出来ないと思うけど、裕二とレオの違いは自分のキャラを思いっきり破壊する役を受けれるかどうか、やと思うね。裕二は基本、サンバディトゥナイしか受けないからね。

須:織田裕二は基本何に出ても織田裕二ですからね(笑)。最近のトレンドだと堺雅人とかでもいいかも。

カ:兎に角笑えるシーンが続くんですが、後半のシャブが決まりまくってる状態で家に帰ろうとするシーンはその中でもきわだってましたね、抱腹絶倒の名シーンでした。

須:あの後半のくだりはディカプリオのキャリア最高の演技やと思います(笑)腹ちぎれるほど笑いました!相棒役のジョナ・ヒルも良かったですね。『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(http://youtu.be/-Z07b-hLywE)のアイツが一切成長しないまま大人になったような役だったので嬉しくなりました。出世したなあ。

カ:ジョナは『マネーボール』が初見やってんけど、彼はほんま存在感がヤバイね。レオとアホの二大巨頭を演じ切るのは彼にしか出来なかったと思うよ。しかし、この映画観てると、つくづく人間金持ちになったらなったでキリが無くなるんやろうなぁって思ってまうね。てっぺんは果てが無いから、空に落ちるのはそれ即ち奈落な訳で。でも、この映画コメディーなのでそんな虚無感一切描きません。シャブ!金!セックス!最高!!!気持ちいい!!!(笑)

須:僕これ見る前はもっと「嗚呼、成功して金持ちにはなったけど、ボクは一体なにを手に入れたのだろう!?」みたいな、そういうちょっと切ない話かなーと勝手に想像してたんですよ。『ソーシャル・ネットワーク』(http://youtu.be/exQjAXAQk1A)みたいな。全然違いましたね(笑) てっぺんから爪先まで徹底して不謹慎な乱痴気騒ぎ!皮肉たっぷりなラストも超シビれました。

カ:『ソーシャル・ネットワーク』も面白かったけど、こんなぐちゃぐちゃ感は無かったもんね。あのラストは『時計仕掛けのオレンジ』(http://youtu.be/v7_40Y393xI)を思い出した。結局、バリバリ生きてるし、多分今だにガンガンに悪いよ、あいつ(笑)

須:あとから知ったんですけど、あの最後に主人公を紹介する司会者が本物のジョーダン・ベルフォート本人なんすね!もっかい見て確認したいな…。

カ:あの司会者がそうなんや!うぉ!さっそく二回目が観たくなってきた!ほんまバンドマンの打ち上げが永遠続いてる様なマトモじゃ無いけどひたすらオモロイ日常を描いた作品はなかなか無い。 この作品を機に暫くレオは俳優業を休業するらしいし、一つの役者の到達点を観た気分。振り切る事って大事です。

須:バンドマンの打ち上げはあんな景気良くないですけどね(笑) レオ様ここまでやりきってくれたら休業も納得っすわ!オスカー獲ってほしいです。あ、このコラムがアップされる頃には発表されてるのかな。

カ:とにかくオスカー取って欲しい!他のノミネート作品では『アメリカン・ハッスル』(http://youtu.be/ImvLXfHCJwo)も面白かった。でも、『ウルフ〜』観てからやと、面白いけど、割とスケールが小さい話に思えて、そこが残念でした。ラストは大好きな終わり方やったけどね。『ウルフ〜』は頭一つ抜けてる感じ。監督も役者もパワーが半端じゃない。全員が同じ方向を向いてる。みんな等しくめっちゃアホ(笑)

須:『アメリカン・ハッスル』もノミネート数がすごいですよね。あっちは全編に渡って「この人がこんな役やるの!?」っていう意外性で勝負してた感じ。めっちゃ面白かったですけど、『ウルフ〜』を見た後では「もっとハチャメチャでもいいのに!」と思っちゃいました。デビット・O・ラッセル監督は前作の『世界にひとつのプレイブック』(http://youtu.be/uPeDoHBcf4M)がとにかく好きすぎたので、今回はベスト級ってほどではないかなあ。クリスチャン・ベールのハゲデブ役は衝撃的でしたけどね(笑)

カ:クリスチャン・ベールのあの太り方は『レイジング・ブル』(http://youtu.be/erQeNVh5wQg)のデニーロアプローチをみているようやったよ。やっぱ、アメリカの俳優は凄いと思ってしまう。こっちは中居くんが映画の役作りで少し断食したぐらい騒がれるような感じやからなぁ。デブになったり、シャブやりまくったりせんもんな、ジャニーズは(笑)

須:中居君って断食してましたっけ?なんとなくそういうの草なぎパイセンがやってるイメージ。。

カ:中居くんは『私は貝になりたい』(http://youtu.be/pFvpPv4mcqQ)の時に断食したってテレビでやたら取り上げられてたのね。でも、それって役者さんは割とみんなやってるし、優作とかは抜歯したり平気でやってるわけやん。別に中居くんの役作りへの努力を否定するわけでは無くて、日本のマスコミの特定の事務所に偏った報道体制はいい加減なんとかならんのかと、、

須:メジャー邦画は特定のタレントで回しちゃってる感はありますねえ。だいたいテレビ局が制作してるからなんでしょうけど…って全然話それてる!終わらへん!(笑)

カ:いや、今月は名作ラッシュやからある意味仕方ないが、過去のまで遡り始めてる!このままじゃ永遠に今月が終わらん!(笑)ではでは、そろそろ、締めのトークに行きましょうかね。

須:はい(笑)とにかく『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は3時間にわたって証券マン達のゲスの極みな大暴走を描きながら、「でもアンタらもこういうのちょっと憧れるっしょ?」と言わんばかりに我々の「良識」に挑戦してくる、非常に野心的な傑作でございます!僕はもう爆笑しっぱなしでした!必見!!

カ:3時間も映画観るってちょっと敷居が高いと感じられる人がいるかもしれないですが、んなこたーない!ワルイ奴らがワルイことをやりまくる様は3時間でも観足りないですよ(笑)兎に角、笑いまくって、日頃の鬱憤を発散しちゃってください!

須:というわけで今月はこの辺で!また来月お会いしましょう〜\(^o^)/

カ:キョウリュウジャーは終わったけど、俺は言い続けるぜ!また、来月!ブレイブイン!!


【須田くんの補足コーナー】

※この対談が終わった直後の3月3日にアカデミー賞の発表があり、レオ様は惜しくも主演男優賞ならず!『ダラス・バイヤーズクラブ』(http://youtu.be/vzw8b0CuIjE)でガリッガリに痩せて役作りをしたマシュー・マコノヒーが受賞しました。良い映画でしたよ。
※マシュー・マコノヒーといえば、この『ウルフ・オブ・ウォールストリート』にもちょっとだけ(しかし確実に印象に残る役で)出演していますね。ん〜ん♪(ドンドン)っていうアレは真似したくなりますね(見た人にはわかる)
※ちなみにアカデミー賞の作品賞は『それでも夜は明ける』(http://youtu.be/OKlE31ROTk0)でした。これもすごそうだ…。
※YouTubeのリンクを貼っててあらためて思ったけど『スーパーバッド』って凄い豪華キャストですね。ジョナ・ヒル、マイケル・セラ、クリストファー・ミンツ・プラッセ、エマ・ストーン、セス・ローゲン、ビル・ヘイダー…。えっ、全然知らない?(笑)まあ面白いのでレンタルして見てくださいな。



プロフィール 如何の通り

カリスマ: 本名不肖、牙の勇者の異名を持つキョウリュウレッド。
地球と大阪市北区の平和を守る傍らハンバーグオムレツというジャンクフードパンクバンドのボーカルとしても活動している。
EIGA・BUの「観る」担当。
HP:http://omelette.sekaibi.com

須田亮太: 顔出しNGというわけではございません。
ナードマグネットというバンドのギター&ボーカル。パワーポップという不遇のジャンルを今一度普及させるべく、大阪を中心に活動中。アイドルも好き。
EIGA・BUの「見る」担当。
HP:http://nerd-magnet.com/

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