[コラム]「ナードマグネット・須田とハンバーグオムレツ・カリスマのEIGA・BU第10回」(2014/04)


カ:いやはや、春ですね。花見ですね。ピクニックですね。皆様、こんにちは。EIGA・BUの最近ダイエットが成功して体重が6Kg減った方、カリスマです!

須:どうもー!謎の下痢が続いていて何もしなくとも自然と体重が減っていきそうな須田です!カリスマさん、どんなダイエットしてんすか?

カ:昼飯をガツガツ食べててんけど、減らしたのね。具体的にはメニューを春雨ヌードルかカップヌードルライトとブランパンっていうやたらカロリー低いパンに変えて、晩御飯もなるべく早めに食べる様にした。勿論、筋トレやランニングはしてるけど、ちょっと食生活変えただけで、体重は劇的に落ちたね!

須:おお…OLのような昼食だ…。やっぱ夜遅く食べるのも良くないですよね!そこをまず直さなきゃなあ…。というわけで女性やメタボに悩むおじさん達の共感もグッと掴んだところで、今月のEIGA・BU始めます!

カ:掴めてるのかは甚だ疑問が残りますが行きましょ(笑)今回は、みんなが知ってるあのオモチャが主人公の話題作!男のコも女のコも絶対に一回は遊んでるはずよね!ちなみに俺はめちゃくちゃ遊んでました!

須:そう!今月の作品は、おそらく予告やポスターを見た全ての人がナメていたであろう、 『LEGOR®ムービー(http://youtu.be/fZ_JOBCLF-I)』です!!!!

カ:俺は敬愛するゲームクリエイターの小島秀夫監督が大絶賛してたから、凄い期待してた!須田くんはどのバージョンで観た?俺は3Dの吹き替えで観たわ。今回の吹き替え豪華なんよな。

須:3D字幕で見ました!悪役のウィル・フェレルの声が聞きたかったので。他にもアメリカンコメディ好きにはたまらんキャストなんですが、モーガン・フリーマンとかリーアム・ニーソンみたいな大物も参加してるので超豪華です。しかしこれ、どういう映画か説明するの難しいんすよねー!

カ:言ってしまえは全てがレゴブロックで出来てる世界で巻き起こるトンデモない事件のお話なんですが、脚本と世界形作るレゴの造形がとてつもなく良くてまさかのレベルの作品になってたね。そんで、最後まで観ると「なるほど、だからか!」ってなってもう一回観に行きたくなる作品。そうそう、須田くんはゲームやらんから知らんと思うねんけど、LEGOはゲーム界で1ジャンルを築きあげるぐらい作品出てて、今回のはその中でもWiiUで発売されてた「LEGO CiTY UNDERCOVER」が、今回の映画をゲームで楽しめる様な作りやったよ。ただ、映画は全てがレゴなので、レゴ感は映画の方が1000%増しぐらいですが(笑)

須:へー!ゲームになってる事すら知らなかった!この映画、ブロックの質感がリアルだから本当にストップモーションで撮ってるのかと思いきや、全部コンピューターアニメーションなんですよね。映像技術も凄いことになってます。

カ:そこにおいてはゲームの方も負けてないよ。しかもジャンルが半端ない!スターウォーズ、ロードオブザリング、バットマン、スパイダーマン、なんかよくわからん忍者シリーズとかやりたい放題(笑)実際、LEGOはかなり幅広いジャンルを取り扱ってて、DC、マーベルが同じ会社の商品の中で同展開されてるのはあそこだけだと思う。ただ、歴代のゲームと比べても今回の映画程の質感があったのは無かったと思う。ほんまにストップモーションかと見間違うぐらいの出来。カメラが寄った時のプラスチックの微妙なうねりとか凄いよ。

須:今回の映画でも色んなジャンルの世界がごちゃ混ぜになって出てきますよね。見てのお楽しみなので詳しくは書きませんが!某ヒーロー同士のやりとりとかめっちゃ笑ったなあ。監督はフィル・ロード&クリストファー・ミラーという二人組なんですが、彼らの持ち味である尖った笑いのセンスと脚本の旨さが120%発揮されていたと思います。

カ:俺はたまに聞こえてくる「カワバンガ!」が一番ツボでした(笑)しかし、緑の人のあの扱いは彼のDCで立たされている過酷な状況を如実に表しているようで泣けた(笑)ちなみにモーガンフリーマンって誰の声を当ててたん?

須:モーガン御大はウィトルウィウス役ですね。無駄に声に深みが(笑) ちなみにDCの緑の人はジョナ・ヒルです!先月取り上げた『ウルフ・オブ・ウォールストリート(http://youtu.be/U7zD93WdqBY)』のあのデブ!

カ:ジョナ(笑)最高のキャストやん(笑)多分、多くの日本人ノーマークだった作品やったから、本国の力の入れようには驚かされるね!日本語吹き替えはちゃんと声優さんを使ったこちらも豪華仕様でしたよ。ところで、須田くんは子どもの頃LEGOで遊んでた?

須:ちょっとだけやってました!なんか城にオバケが出てくるようなやつ。あんまちゃんと作れなくて結局人形遊びみたいになってた記憶があります(笑)

カ:わかる!!俺はレゴブロックである程度の建物を作った後にガチャポンのガンダムとかドラゴンボールを投入して戦闘開始→破壊を繰り返してたから、自ずと壊し易い建物しか作らなくなって、薄い壁とか長方形のビルとかばっかりになった(笑)でも今回の作品を機にレゴを買ってみようかと思ってる。今やったらトコトン遊べるような気がするし。

須:これ見たら欲しくなりますよねえ!ネタバレにならない範囲で言うと、この作品、最初はレゴをモチーフにした悪ふざけギャグ映画かと思わせておいて、最終的には「レゴを作ること、レゴで遊ぶこと」についてのお話になってくんですよね。そこのなんともエモーショナルな展開が!正直こんなに感動的な作品だとは思いませんでした!気付いたらボロボロ泣いてました。

カ:俺も今年で一番泣いた!前半部分何気ないシーン、キャラのネーミング一つ一つに至るまで、めちゃくちゃ愛に溢れた意味が込められてる。これは全ての年代に向けた作品やわ。ぶっちゃけ、今迄取り上げた映画の中で多角的、総合的に判断して一番薦められる映画では無いかと俺は思ってる。俺は今はまだ子どもいないけど、出来たら必ず観せるよ、この映画。

須:そう、自分の子供と見たいんですよ!!実際僕が見た回も家族連れが結構いたんですけど、これを親子で共有できるのは幸せだと思います。ファミリー向け作品だと『アナと雪の女王(http://youtu.be/fO2IfRohYaw)』もかなりの傑作でしたけど、まずはこっちを見に行って欲しいですね。アナ雪はどうせヒットしてロングラン上映だろうし(笑)。個人的には『ウルフ・オブ?』と今年の1位を争ってます!

カ:そやね。『ウルフ・オブ?』も凄く良かってんけど、『LEGO』は全く予想してなかった角度からイキナリ登場してきたよな作品やからもう心への食い込み度が半端無い!それぞれの年代でそれぞれに感じ方が出来るって素晴らしい作品。こういう作品を世に出せるってのはクリエイターとしてのレベルが相当高いって証明やわ。俺らも音楽でこんな事が出来ればと思いますよ。

須:敷居は低く間口は広く、でも情報量と熱量はハンパない!っていうね。ポップってこういうことですね。でも惜しむらくは日本での宣伝が適当すぎて、あんまりお客さん入ってないみたいなんですよ!勿体無い!!これ読んでる方は、面白さは保証するので是非とも見ていただきたいです。

カ:マジで!?入って無いの!?勿体無いよ!あんなに面白い映画なかなか無いよ!大笑いして、ワクワクして、そして、最後には感動出来る作品です。是非!是非!是非!映画館で観て頂きたい!

須:このコラムがアップされる頃にまだ上映が終わってないことを祈るばかり…(笑)ちなみに同監督の『くもりときどきミートボール(http://youtu.be/gVfS_s8lis4)』と『21ジャンプストリート(http://youtu.be/pSbqYLFG1tA)』も超オススメの大傑作なので、ぜひレンタルしてみてください。では今月はこの辺で!!

カ:みんな絶対に観てくれよな!ではまた来月!ブレイブイン!!!

【須田くんの補足コーナー】
・本作が日本でヒットしていないのは確実に宣伝の仕方がおかしいから!特に日本語版の予告編が恐ろしくヒドい出来です。むかつくのでリンク貼りませんが。本編では「今でしょ!」とか「君かわうぃ?ね?」とか「じぇじぇ!」なんて台詞は一切出てこないので、安心して見に行ってください!マジで!
・対談でももうちょっと触れたかったんですが、監督のフィル・ロード&クリストファー・ミラーというコンビは僕マジで天才だと思っています。『くもりときどきミートボール』を映画館で見たときの衝撃は忘れられません。子供向けアニメだと思って甘く見てると度肝を抜かれるぜ!その次の『21ジャンプストリート』は実写映画ですがこれも最高に面白いです。ジョナ・ヒルも出てるよ!
・ウィル・フェレルとレッチリのチャド・スミスはそっくりだと思います。


プロフィール 如何の通り

カリスマ: 本名不肖、牙の勇者の異名を持つキョウリュウレッド。
地球と大阪市北区の平和を守る傍らハンバーグオムレツというジャンクフードパンクバンドのボーカルとしても活動している。
EIGA・BUの「観る」担当。
HP:http://omelette.sekaibi.com

須田亮太: 顔出しNGというわけではございません。
ナードマグネットというバンドのギター&ボーカル。パワーポップという不遇のジャンルを今一度普及させるべく、大阪を中心に活動中。アイドルも好き。
EIGA・BUの「見る」担当。
HP:http://nerd-magnet.com/

ナードマグネットのインタビューはこちら