[コラム]ナードマグネット・須田とハンバーグオムレツ・カリスマのEIGA・BU第27回

[コラム]ナードマグネット・須田とハンバーグオムレツ・カリスマのEIGA・BU第26回(2015/11)


カ:どうも!東京SUCKから帰ってきたら思いっきり風邪ひいてます。無茶・ダメ・ゼッタイ!ハンバーグオムレツのカリスマです!

須:SUCKのせいかはわかりませんが、あのあとずっと胃がもたれてます!ナードマグネット須田です!

カ:いやはや、過酷でしたからね。にも関わらずナードマグネットはまたデスロードを敢行する予定と聞きましたよ!君らネイビーシールズかよ!

須:「ナードマグネット 怒りのデス・ホイール」のお話ですね!ミナミホイール期間中に3回ライブします(笑) もうなんか色々マヒしてきましたわ!※この対談は10月の頭に開始しました。ミナミホイール、満員御礼でした。ありがとうございます。

カ:ちなみに疲労してるって感知する器官も、疲労するとマヒしてしまうらしいから、メンバーとか自分からアンモニア臭と似てる疲労臭が出てきたら注意やで。

須:無意識のうちにアンモニア臭がしてくるって地獄すぎる…。まあそんな無茶の内容はナードマグネットのHPやTwitter等ご覧いただくとして、本題に参りましょう!

カ:そやね!今回は、我らがマーベルヒーローの新顔!最小だけど激強のナイスガイ!『アントマン』です!


須:イエーイ!いわゆる『マーベル・シネマティック・ユニバース』シリーズの最新作ですね。順番的には夏に公開されてた『アベンジャーズ / エイジ・オブ・ウルトロン』の次の作品になります。


カ:元々、原作ではこの『アントマン』に出てくるピム博士がウルトロンを作ったってことになってたんでアントマンの名前はぐらいは知ってたけど、どんなヒーローなんかは全然知らなかったんよな。ほんま、観る前はこいつ何の役に立つの?って思ってた(笑)

須:僕は不勉強で全然知らなかったですね…設定聞いたときは「ミクロマン!?」と思いましたけど(笑) どっちが先なんだろ。まあつまり名前のとおり、アリぐらいのサイズまで身体が縮むヒーローなわけです。

カ:意外やったのが縮小って能力そのものにリスクが付いて回るってとこでね。マーベルのヒーロー中では異色の部類なんじゃないかと。他はみんなはヒーローとして重圧はあるけど、能力はほぼ無制限に使いたい放題やからさ(笑)

須:まあスターク社長はちょっと体調悪そうですけど(笑) 「縮小できると便利だけど、縮みすぎるとどうなるのか」ってのが結構重要なポイントになってくるんですよね。あれは面白かったです。んでまあそんな小さなヒーローが主役なので、これまでのマーベル作品と比べると圧倒的に起こってる事件の規模が小さい!クライマックスとか自宅の一室だし(笑) そこも良かったです。今作でうまくバランス取ったなーというか。

カ:しかもニュートリノにも質量があることが証明されたから縮小し過ぎたら、世界は危険で一杯っことになるしね(笑)さて、出演してる役者さんの話にうつるけど、俺はマイケルダグラスの叔父貴がピム博士役で出ててびっくりしてんけど、主人公役の役者さんあまり存じ上げないのよな。

須:そこです!今回は僕の得意分野ですよー!(笑) 今回アントマンになる主人公を演じてるのは、ポール・ラッドというアメリカの俳優で、これまでの主な出演作は『40歳の童貞男』、


『ノックト・アップ』、


『40歳からの家族ケーカク』


など、ジャド・アパトー監督の関連作品にたくさん出演してるコメディ畑の人なんですよ。んで、監督のペイトン・リードは『イエスマン』


とかを撮った人で、やっぱりこれもコメディなんです。これは大抜擢ですよ!

カ:えぇ!?コメディ畑やの!?びっくりするぐらいムキムキやったやん!

須:いつもはもっと普通のおっさんの役ばっかりなんすけどねー(笑) この『アントマン』はもともとエドガー・ライトっていうイギリスのこれまたコメディが得意な監督が撮るはずだったんですが、紆余曲折あって結局降りちゃったんですよ。だからもとから今作はコメディタッチな作品にするつもりだろうなーと。

カ:なんと!『ショーン・オブ・ザ・デッド』


のエドガー・ライトが!!言われてみればなんというか、コメディ路線に振り切ってる設定よな。バツイチ、子持ち、無職ってヒーローの要素まるで無し(笑)

須:しかも主人公が出所するとこから話が始まりますからね(笑) アメリカのコメディって、『テッド』


とかもそうでしたけど、「大人になりきれないダメ男がちょっと成長する」みたいな話がとても多いので、そういう意味ではスーパーヒーロー物とは親和性が高いのかもしれません。

カ:なるほどね。日本でも同じシチュエーションを仮面ライダーとかで観てみたいけどやらんやろうなぁ(笑)『アントマン』は驚きと発見に満ちた作品やってんけど、一番何と言ってもヤクルト!アメリカの人もヤクルト飲むんやね!毎朝飲んでますよ、俺も!

須:あのシーンは一瞬ながらも観客にどよめきが起こってました(笑)「ヤクルト…?」「ヤクルトだ!」みたいな。他にも「サーティワンはするどい」とか、小ネタが楽しい映画でしたねー。僕はThe CureのPLAINSONGが流れる瞬間がサイコーでした。「何その選曲!?」って(笑)

カ:早速、『アントマン2』の製作されることがきまったみたいやし、作り手の意図が観客にバッチリハマった良い例になってるね。あと、多分子どもが観ても大丈夫なようにわかりやすく作ってるからやからと思うねんけど、最近のマーベル作品に類をみないぐらい敵がショボい。ほんま、ただの小悪党(笑)

須:とはいえ、ヒーロー物の典型的な悪役って感じじゃないすか?最新技術をアカン方向で軍事利用しようとする奴らって、それこそアイアンマンとかが戦ってきた敵もそんな感じでしたし。『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』のあの大軍を見た後だから確かにショボくは感じますね(笑)

カ:メインの2人がアリサイズやからね(笑)あとアントマンの友達の蟻の大群は慣れるまでかなり気持ち悪かった(笑)よく田舎の山や玄関先で見かけた光景を思い出した。

須:僕の実家でも昔どこからか蟻が大量発生して大変でした…ダメな人には完全にホラー映画でしょうね。アベンジャーズの話を出しましたが、『ウルトロン』ではちょっとしか出てこなかったアイツの登場が嬉しかったですね。オチも含め、今後どんな感じで合流してくのかが楽しみ。

カ:彼は潜入任務の役にもたちそうやし、アベンジャーズの中で唯一の普通のおっさんやし、何より工夫して戦うのが良いよ。直感的に戦うゴリゴリのヒーローが多い中でかなり綿密に計画を立てて戦うタイプやったからキャップの良い補佐になってくれるのではないかと期待してる。しかし、アベンジャーズがどんどん凄い人数に、、、これ、収集つくんかな(笑)

須:さらにここからガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々とかスパイダーマンまでもが合流するんですよね?わけがわからなくなりそう(笑) しかもキャップの次作『シビル・ウォー』では壮絶な仲間割れをしていきそうな予感が…。

カ:スパイディだけじゃなくて、ドクターストレンジとブラックパンサーとデッドプールが参戦してくるから、もうヤバい!まず現実的に考えて地球が保たない(笑)ディズニーさんは今後のことを考えて『シビル・ウォー』をTVシリーズにした方がええんちゃうかな(笑)

須:ドラマ化までいくといよいよ追いかけるのが面倒くさいから勘弁してほしいです(笑) でもさすがにまとめきれないのか、アベンジャーズの次回作は前後編に分かれるみたいですね。映画史上最大の予算規模らしいっすよ!

カ:だって次のアベンジャーズはマーベル史上最強のヴィランことインフィニティガンドレットを身につけたサノスが満を持して登場するから、それはもう前後編にせざるを得ない!あぁキャンプのシールドがサノスにダンボールの如く引き千切られるのを早く観たい(笑)

須:これまでのいくつかの作品でちょっとだけ顔出ししてたアイツがいよいよ現れるわけですね!いやほんとに、どんどん風呂敷は広がり続けてるから、ついて行けなくなる観客もいるんじゃないかと思うんですが、それでも興行的に毎回めちゃくちゃヒットしてるのは凄すぎますね。毎回ちゃんと面白いし。

カ:どの作品の監督や俳優を狭い世界に固執せず、広くジャンルの垣根を越えて探し出してくるっていうスタイルが功を奏してるんやろうね。あんなん日本のヒーローでもやってくれたらええねんけど、まぁ無理やろうな。完全に日本のヒーローはターゲットが子どもやからなぁ。それがほんとに残念。

須:それに日本ではまだまだスーパーヒーローものってジャンルに抵抗ある人が多いですからねえ。みんな小さい頃に仮面ライダーとか見てなかったのかな?いったん卒業しちゃうとなかなか戻ってこれないのでしょうか。。

カ:そもそも仮面ライダーやってた役者が有名になると一切カムバックしなくなるから(笑)卒業した役者からはまるで黒歴史の様に扱われて、ライダー自体は再登場しても変身前は新人とかが代役であてがわれてって始末。何より、過去のライダーが総出演する様な映画でもトドメは今年のクールのライダーが持って行くっていうストーリー展開ばかりやから俄然冷める。あちこちに金のスメルス漂い過ぎやわ。俺はもう一生仮面ライダーも戦隊ヒーローにもハマることは無いやろうと思います(泣)

須:あーーそんな感じなんすね…。作る側もそんなに攻めれてないのかー。ヒーローものと怪獣ものは日本もっと頑張れるやろ!っていつも思ってるんですけどね…なかなか厳しいなあ。

カ:おもちゃの売り上げが全てやからね。現行のヒーローを主軸において、兎に角おもちゃを売ろうとするのが常套手段。多分平成ライダーになってからより顕著に出てる。ディープなヒーローを描いてたのは平成だとオダギリジョーがブレイクした仮面ライダークウガぐらいかなって思うのね。あれは毎回10人ぐらい人が死ぬっていう容赦ない展開やったから、あれを映画でやってたら多分こんな状態にはならんかったと思う(笑)

須:毎回10人ってヤバいですね…大虐殺じゃないですか(笑) まあでもディープに描きすぎても今度は子供がついていけないですからね。クリストファー・ノーラン版のバットマンシリーズがとにかくリアルで暗いトーンだったのに対して、マーベルは良い意味で軽みを取り戻したというか、「ヒーローかっこいい!楽しい!」ってのを老若男女問わずに届けれてるからこれだけ成功したのかなーと思います。

カ:そらそやね!まあその点からも『アントマン』は笑えて楽しめるマーベルヒーロー像を王道を行ってる作品と言えるだろうね!

須:ですね。続編もあるし、今後の活躍にも期待です!というわけでそろそろ締めにいきましょう。

カ:より深まり広がり続けるマーベルユニバースに乗り込むなら今しかない!!小さいけれど超凄いおっさんの活躍をデッカいスクリーンで是非!!

須:僕が見たときTOHOの一番小さいスクリーンでしたけどね!ナメとんか!皆さんもお早めにどうぞー!




プロフィール 如何の通り

カリスマ: 本名不肖、牙の勇者の異名を持つキョウリュウレッド。
地球と大阪市北区の平和を守る傍らハンバーグオムレツというジャンクフードパンクバンドのボーカルとしても活動している。
EIGA・BUの「観る」担当。
HP:http://omelette.sekaibi.com

須田亮太: 顔出しNGというわけではございません。
ナードマグネットというバンドのギター&ボーカル。パワーポップという不遇のジャンルを今一度普及させるべく、大阪を中心に活動中。アイドルも好き。
EIGA・BUの「見る」担当。
HP:http://nerd-magnet.com/

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