[コラム]ナードマグネット・須田とハンバーグオムレツ・カリスマのEIGA・BU第13回『2014年上半期ベスト5』(2014/07)


カ:夏もすぐそこまで来ていますが、筋肉の準備は出来ておりますでしょうか?
ただいま体脂肪計10%、先日、独身貴族から妻帯者へとクラスチェンジしましたハンバーグオムレツのカリスマです!

須:歳とともに身体は弱るばかりです!ナードマグネットの須田です!カリスさんご結婚おめでとうございます!!

カ:あざーす!最近のライブMCで「既婚者ってことがバレるとモテなくなるので独身って事にして活動します」って言ったら、お客さんに「既婚者の方がモテますよ」って言われたので、ガンガンアナウンスして行きます(笑)

須:既婚者の余裕が女性を安心させるんですかね?最低!

カ:さてさて、今月は今年もあっちゅー間に半分過ぎたということで上半期のTOP3を発表しようかと思っております。

須:3本に絞るのってすごい難しいですね…じゃあ僕から行きますね!

1位:LEGO(R)ムービー(http://youtu.be/_zxEGYO4XI4
2位:ウルフ・オブ・ウォールストリート(http://youtu.be/U7zD93WdqBY
3位:WOOD JOB!神去なあなあ日常(http://youtu.be/ypQi69XGs6U

です!!

カ:なるほどな感じ!『WOOD JOB!』は観て無いので気になりますな。既婚者的には気になります。
つーか、俺、須田くんのランキングとほぼほぼ一緒やん(笑)

1位・LEGO(R)ムービー
2位・ウルフ・オブ・ウォールストリート
3・ホドロフスキーのDUNE

企画倒れやん(笑)これ、5位まで行く(笑)?

須:なんたるシンクロ率!イェーガー操縦できますよ僕ら!対談すぐ終わってまいそうなので5位まで行きましょ!(笑)

4位:X-MEN フューチャー&パスト(http://youtu.be/QQHgizlJ_qU
5位:プリズナーズ(http://youtu.be/852kXtkpKlY

です!!!

カ:これが俺たちの絆のチカラよ(笑)

そして、、、、俺のは

4位:X-MEN フューチャー&パスト
5位:ゴジラ デジタルリマスター版(http://youtu.be/78YbGktcHe0

4位も被った!!あかーーん(笑)

須:ぶはははは!!まあX-MENはコラムでも紹介してないですし…つーかゴジラて!新作のランキングじゃないんすか!(笑)

カ:ゴジラは今月公開のハリウッド版(http://youtu.be/a_WRsHyOTjY)に合わせて、一作目のデジタルリマスター版が絶賛公開中なんよ。音声、映像共に過去最高のファーストゴジラが観れるファン垂涎の一品ですよ、旦那!

須:TOHOシネマズでやってるやつですよね!見たいのにあんま時間合わないんすよね…ハリウッド版ゴジラは前評判だと今度こそ大丈夫っぽいっすね!(笑)

カ:前はデカいトカゲがニューヨークで暴れるクソ映画やったからね、、、(http://youtu.be/QBHpveJk804
個人的には次のゴジラで渡辺謙とブレイキングバッドのウォルターの共演が胸熱ですし、ゴジラの造形がオリジナルに近いのと声も同じ、とリスペクトを感じられるのが良いですな。しかし、初代ゴジラは今観ても凄い。これぞ特撮!これぞ日本!

須:原発事故とかを経た今だからこそ再見すると色々発見もありそうですよね。ハリウッド版を迎え撃つ前に僕もなんとかして見ます!!

カ:ハリウッド版ゴジラの前売り券を持ってると500円で観れるからオススメやで!さて、順番にいこう。
須田くんの5位ですが、『プリズナーズ』これとX-MENは取り上げて無いけどどちらも面白かった。
『プリズナーズ』は『悪魔を見た(http://youtu.be/daHasxjDmhU)』的な展開をするんじゃないかとヒヤヒヤしてたけど、良い意味で綺麗に着地した作品やったね。

須:子供を誘拐された父親と、その事件を捜査する刑事がいて、それぞれが真犯人を追ってくうちにどんどん精神的に追い詰められてく…ってお話ですね。『悪魔を見た』を引き合いに出されてますが、確かにアメリカ映画なのにまるで韓国映画のような容赦のなさだなーと思いました!僕は『殺人の追憶(http://youtu.be/y3wblGYXT30)』を連想しましたけどね。捜査がドン詰まっておかしくなっちゃう感じとか。監督はドゥニ・ヴィルヌーヴさんというカナダの人なんですが、この人がカナダ時代に撮った『灼熱の魂(http://youtu.be/ZeXCVQFJE3s)』という映画もとんでもない衝撃作なので、気になった方は是非。

カ:ほう、あの監督はこれからガンガン出てきそうですな。本当にこの監督は人物の描写が上手い。今作は割と長いから日本ではあまりヒットしなかったのかなぁって思う。EIGA・BUでも取り上げたかってんけど、上映がほぼ終了してたので泣く泣く断念しました。「灼熱の魂」は観て無いので俺もチェックしときます。ではでは、どんどん行こう。
4位は二人とも「X-MEN フューチャー&パスト」です。これ、歴代のX-MEN映画シリーズの中で一番好きやわ。
俺、今回のシリーズ始まるまで、プロフェッサーXに対してただのハゲた爺さんという非常に失礼なイメージしかなかったんですが、訂正してあやまります。プロフェッサーXは俺の魂を導いて下さいました(笑)

須:X-MENシリーズは、前作の『ファースト・ジェネレーション(http://youtu.be/RtN-_mHntrQ)』でマシュー・ヴォーン監督(※『キック・アス(http://youtu.be/0DUfQqR-Gk4)』を撮った人)により仕切り直しが試みられて、しかもそれの評判がすこぶる良かったんですが、結局そこからマシューさん降板しちゃって、旧シリーズ撮ってたブライアン・シンガーが撮ることになったんですね。僕らはそれ聞いた時点で「仕切り直した意味ないやん!」って言ってたんですが(笑)、まさかのミラクルを起こしてくれましたね。「X-MENは俺が撮るんじゃああああ!!」って執念を感じました。

カ:いやはや、あんな話にするのは勇気がいったと思いますけど、よくぞ決断したブライアン監督!ほんま、今までX-MENシリーズを愛してきた人も初めての人も、全てが報われる包容力に満ち満ちた集大成的な作品やね。しかし、定番のエンドクレジットにドッキリがあって、興奮してションベンちびりましたよ、ええ。

須:「マーブル映画は最後まで席立っちゃダメ!」ってのはもはや常識になってきましたね(笑)今後もシリーズが盛り上がりそうで期待大です。さてカリスマさんの3位『ホドロフスキーのDUNE(http://youtu.be/q75RaebfRXw)』ですが。やっと僕も見れました!面白かったです!!『DUNE』という未完に終わった大作について、監督や関係者にインタビューするという内容のドキュメンタリーで、実は僕ホドロフスキー作品ぜんぜん見たこと無かったんすけど、ちゃんとそういう人のためにも「ホドロフスキーってどんな人か」みたいなとこから始めてくれるので入門編として良かったと思います。

カ:面白かったやろ!ジャンプ漫画でありそうな仲間を集めて、デカい事をやるあの感じ。名作ではダメなんよな、創造するなら伝説になり得る物にするという気概に震える。喝を入れてもらいましたわ。バンドはやっていくうちにルーチンという病に犯されがちやから、常に伝説を目指す姿勢に感服しました。ホドロフスキー監督みたいや最高に最強なイケテル爺さんになりたいよ。

須:結局世に出ることは無かったこの作品が、しかし後世の様々な映画に影響を与えていた、っていうくだりは感動的でしたねえ。

カ:ホドロフスキー監督の新作が来月から公開されるのでそちらも是非。ホドロフスキー作品は超カルトなやつばっかりなんですけど、中毒性が尋常では無いのであの感覚をより多くの人に味わってほしいな。いやはや、俺が生きてる間にホドロフスキー監督の新作が映画館で観れると思ってなかったのでほんまに嬉しすぎる。
さて、須田くんの3位やけど、これ俺観て無いし、完全ノーマークでした。

須:『WOOD JOB!』ですね!『ウォーターボーイズ(http://youtu.be/Bc-547XK4Yo)』とか『スウィングガールズ(http://youtu.be/zpPVEHD0XwE)』とかでおなじみの矢口史靖監督の最新作なんですが、文句なしに最高傑作だと思いました!「ちゃらんぽらんな若者が林業を通じて成長する」って話なんですが、奇しくも今年は似たようなテーマの『銀の匙(http://youtu.be/VavJhiaecyg)』が映画化されてまして(※あっちは酪農)、両方ともかなり面白かったです。

カ:『銀の匙』は原作が好き過ぎてアニメ版の出来でも落胆してしまったから、観るリストに入れてなかってんけど、須田くんの勧めで観る事にしました。『WOOD JOB!』もチェックしときます。

須:ぜひぜひ!どっちも脚本がしっかりしてて良いです。

カ:しかし、須田くんジャンル関係無く幅広くいけるよね。

須:コメディが一番好きなんですよねー。最近はアメリカのばっかり見てましたが、邦画でこういうウェルメイドなコメディが作られるのは嬉しいです。

カ:ところで、今上映中の『聖闘士星矢』は観た?

須:聖闘士星矢は恥ずかしながら一度も見たこと無いんですよ…

カ:聖闘士星矢は多分おおよその予想に反してかなりの良作やったよ。以前の漫画版を知らなくても大丈夫なようににリメイクされてるし、往年のファンを納得の作品。ランキングには入れて無いけどオススメ。

須:そうなんですね!ビギナーにも優しい作りなのかー。見てみようかなあ。

カ:さて、ここから上位の作品は、、、いや、EIGA・BUで取り上げてるから今更話す事も無いよね(笑)

須:上位2作は散々褒めちぎりましたからねー(笑) まず2位の『ウルフ〜』はディカプリオ演じるアメリカの証券マン達が、ヤバい方法で荒稼ぎしつつセックス&ドラッグ三昧の毎日を送る様を超ハイテンションに描いていく問題作でした。

カ:とにかく大笑い出来るブラックコメディで、これを撮ったスコセッシの叔父貴とオファーを受けてキレキレの演技を炸裂させたレオ様は偉大。勿論、最近赤マル急上昇中のジョナ・ファットボブ・ヒルの演技も目が離せない一作やね。もうTSUTAYAでレンタル出来ると思うので観ていない方は是非に。
で、1位です。『LEGO』!日本でのプロモーションが最悪で思った様にヒットしませんでしたが、グレートな作品でした。

須:LEGOはほんとに、「なんとなく面白そー」ってふらっと見に行ったら「こ、こんな話だったのか…!」とビックリした映画でしたね。そういう「不意打ち感」が上半期で一番強かった、そしてその不意打ちで涙してしまった、ということで1位です!漫画家の久保ミツロウ先生がTwitterで「LEGOムービー見て泣いたんだけど、なぜ泣いたのかを上手く言い表せない」的なことを書いてて、あーすげえわかるなあと思いました。

カ:予想外なインパクトで喜怒哀楽の感情が一気に反応してる感じになった。映画を観終わった時に最初から最後まで一貫して愛に満ちていたことが理解出来てまた泣ける。俺は親と遊んだ記憶が殆ど無くて、でも、自分の子どもが出来たらレゴで一緒に遊びたいなぁってね。だから俺は映画終わって、未来の事を思ってまた泣いてしまった。
つーか、『LEGOムービー』の問題になったトレーラーを作った広報担当者はもう業界を辞めた方が良い。それ程の罪やわ。
『LEGOムービー』はもっとヒットするべきやった。それこそレリゴー姉さんよりも、ね。

須:レゴに限らず、日本の映画業界はほんと愛のない宣伝が多すぎる気がしますね。ちゃんと作品見てんのか?っていう。良い作品をちゃんとヒットさせようって気持ちが無いんだろうなあ…。レゴはもうすぐDVDも出るので、見逃した人はぜひとも見ていただきたいですね!そしてついでに同監督の『くもりときどきミートボール(http://youtu.be/CuPLrYIBk4s)』と『21ジャンプストリート(http://youtu.be/pSbqYLFG1tA)』も!

カ:あ、レゴはあの映画のまんまゲーム化もされるみたいで、なんかそこらへんで火が着かないかな〜って淡く期待を寄せてる。『21ジャンプストリート』は須田くんに借りて観て、腹が割れるぐらい笑った。否、俺の腹がウォンビンみたいになったのは『21ジャンプストリート』のお陰と言っても過言ではない!と、いうわけで俺からもオススメです(笑)

須:ただ単に筋トレのしすぎです!こんな感じで下半期もどんどん新作映画を紹介してまいりますので、引き続きよろしくお願いします!!

カ:お後がよろしい様で、ではまた来月、お会いしましょう!ブレイブイン!!!



プロフィール 如何の通り

カリスマ: 本名不肖、牙の勇者の異名を持つキョウリュウレッド。
地球と大阪市北区の平和を守る傍らハンバーグオムレツというジャンクフードパンクバンドのボーカルとしても活動している。
EIGA・BUの「観る」担当。
HP:http://omelette.sekaibi.com

須田亮太: 顔出しNGというわけではございません。
ナードマグネットというバンドのギター&ボーカル。パワーポップという不遇のジャンルを今一度普及させるべく、大阪を中心に活動中。アイドルも好き。
EIGA・BUの「見る」担当。
HP:http://nerd-magnet.com/

ナードマグネットのインタビューはこちら