[コラム] モケーレムベンベ井澤聖一の「豆腐のかど」(2011年12月号)

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近頃、洗濯機の中に安物のタオルのけばけばが溜まっておって、服を洗えば雪の宿。
ものは言い様、ちょっとほっこりお茶でも、みたいな気分に、
ならんか。ならんね。
カーペット用の粘着ローラーで、ころころしてはたたみ、ころころしてはたたみしとったのだけども、
あら、この黒いパンツ、
これちょっと星空みたいやない?
真っ黒のパンツに白いけばけばがちりばめられて、星空みたいなっとらん?
てことはこれ履いたら、ほれ、星空を履く男、おれ。
これ、どう、これ、見て、どうこれ。って興奮すれども、ただただ上の階からちぇけちぇけとラップの練習の声が響くばかり。咳をしても一人、星空履いても一人であった。
UFO食っても飛べなんだが、このパンツ履いてたらそのまま空でも飛べやせんかねBODY WILDよ。
ぼでぃ、微塵もわいるどやないから、だめかね。

二時間ほど後、バイト先の更衣室にて。
服を脱いだらジーパンとの摩擦のせいか、星はずいぶん剥がれ落ちていた。
いつだって、輝きは摩耗して失われていくものよなあ。なんて呟きつつ、いつもの制服に着替える俺でありました。

朝になったら、雪の宿買って帰ろう。あったかいお茶を飲もう。と思ったよ、俺。
皆よい年の瀬を。

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