[コラム] Fireloop店長野津コラム「monthlyチャリ通」 (2011年09月号)

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Fireloop10周年を迎えました。本当のところはあまり実感もないし、10年もやってきた感覚もない。何かをひたすらに10年間も続けた事も思いつかないし、ああ10年?みたいな感覚。自分も先日めでたく「33歳のイカヅチ」になったので、確かに10年経ったらしいみたいな。ただ、たくさんの人に支えてもらっている自覚はちゃんとあるので、本当に感謝の気持ちだけは大量に持っているつもり。いつもありがとうございます。
で、10年やってみて思うのは続ける事が大事かなあという事。それだけかな。続ける事には体力も精神力も財力も必要だから。でもそうしないと何も起きないとは思う。自分の人生を面白く出来るのは自分だけでしょう、という。続けるってことは、同じ事をひたすらやり続けるという事ではない。続けるために日々改善を積み重ねるという事で成立する。それに必要なものはなんだ?という問に対して、現在自分が持ちうる答えとしては「気合」これだけ。気合だ気合だ気合だー、みたいな。今の自分はあそこまで気合のみで成り立った生き物ではないけれど、20周年の時には「あの人"気合"以外の言葉知らんのちゃうか」みたいになってる可能性も否定できない。

世界中にはたくさん音楽を演奏するステージはあるし、大阪という限定された地域で見ても大小問わず物凄くいっぱいそういう場所はある。なぜそういう場所がたくさんあるというかと言うと、それだけたくさんのミュージシャンが存在するからだろうか? 昨今よく言われているように、以前と違って「バンドがライブハウスを選ぶ」状況だというのを鑑みれば、それは違うと言わざるを得ない。はっきり言ってしまうと、それだけ音楽というものがビジネスとして一般的になっているからだと思う。悪い意味ではなく、そもそもミュージシャンも己が創りだした音楽でメシを食っていくことを望んでいるわけで、それはやはりビジネスだから、それにビジネスとしてまとわりつく存在が一定数存在するのも否定ばかりは出来ない気がする。もう少し建設的な建前を言うならば、ライブハウスの数だけ、レーベルの数だけ、事務所の数だけ、スタジオの数だけ、レコード屋さんの数だけ、音楽・ミュージシャンをサポートしていこうとするそれぞれの「考え方」が存在するということだろう。
ライブハウス一つとっても、ミュージシャンがステップアップしていくためのバックアップ方法はそれぞれ違うわけだ。もちろんFireloopとしての考え方はある。それに共感してくれる人もいれば、理解に苦しむ人もいるだろう。それもお互いそうだろうと思う。今のところFireloopとしては、出口をしっかり作るということを念頭に置いている。ここらへんについては2010年6月のFireloop Magazineを参照されたし。本誌自体はもう無いかも知れないけれど、Fireloop Magazine onlineでも読んでもらえると思う。Fireloopのサイトから行ってみて欲しい。それに加えて、入り口自体ももう少し広げたいなと思っていて、そういう取り組みを始めている。

ライブハウスとしてはお客さんが求める需要に応えていくべきだし、少なくともまず自分たちが面白いと胸を張れるものを供給していくべきだと、ごくごくシンプルで当たり前のところに着地する。ただ、それをどういうふうに発信するか、というのが大事で、例えばライブハウスAとライブハウスBでお客さんがどっちにいこうか迷う、というようなイベントを開催していたとする。それは凄くいい事なんだけど、そもそもライブハウスにあまり馴染みのない人にもっと届けないと、凄くネガティブな言い方をするなら「お客さんを奪い合っている」とも取れるのだ。インターネットが普及して情報を得ることが容易になっていて、ある方向からだと「発信すること」が容易になっていることばかりフィーチャーされているのは少し気になるところ。最近テレビ関係でゴタゴタしているようだけど、発信する側が「面白い」とか「カッコいい」とか、それこそ「流行ってる」って言ったところで、実際そのもの自体のクオリティが高くないとどうにもならないご時世だ。話の内容を盛ったところで嘘はすぐバレる。そういう部分で、ライブハウスに元々来ることのある人にはさらに情報をオープンに、まだ来たことや出たことのないような人にはもっと詳しくライブハウスを知ってもらえるように、少しずつイジっていこうかなと考え中。ライブハウスで音楽を楽しもうという人を貪欲に獲得していきたい。そのためには何度も歯を食いしばらなイカンなと覚悟はしている。

結局そういう様々なことで、まだまだやれてない事やり切れてない事やりたい事がいっぱいあるので、ライブハウス稼業を辞める自分は全く想像できない。今月からまたゼロに戻って挑戦者なので、また次の10年も一生懸命働く。以上、今月の「あの日の指輪を待つ豪腕からの手紙と33歳のイカヅチ」でした。草々


Fireloop店長:野津

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