[コラム] 受付嬢マホの「夜の飛ばせ方Reloaded」(2016/07)


さて、前回のあらすじを。いつも同様「生きてく強さを重ね合わせすぎて愛に生きるのを忘れた三十路がこのままではおじさんになるやもしれぬ恐怖を感じエステに行く決心をする」というチンカチンカに極めてどうでもいいものでした。



どんなにくだらないと唾を吐かれても、予告通り「三十路、顔面エステに行く!」をお送りしますよ例え誰かを傷つけても。傷だらけを抱きしめて。



とりあえず自分が億劫に思わず通えるエリアで、飲みに行くの少し我慢すればいい位の値段のエステをチョイス。

ええ感じや。

高い化粧水をチビチビ使うより、安くて肌に合うのをバシャバシャ使う方がいいという貧乏理屈だ。

でかいショッピングモールに入ってるのも安心できる。



とりあえず歳も歳なので一番安価なお試しコースは避け、もうワンランク上の「ババア、小さな見栄っ張り体験コース」を予約。



勿論だが、いざ予約前夜ともなるとお得意の空ゲロを繰り返す位行きたくなくなる。

「こ汚い格好で来やがって」「こんな安いプランで綺麗になるかタコ」「てか、

顔だけじゃねえだろwwwww」まだ見ぬ白いコスチュームの厚化粧なナオン達が薄ら笑いが目に浮かぶ。私は金を払って馬鹿にされに行くのである。(このくだりは以前ホストクラブの話でもあった)



同じような事をヘアサロンに行く時にも思う。電話がとても苦手なので(電話の時点で態度が悪かったらそのダークな気持ちを当日まで引きずらないといけないので)ネット予約出来る店にしか行かない。それでも若い人が担当になると「この子、こんな三十路のパッサパサの髪を触りたくて高い学費払って、手を荒らして勉強したわけではなかろうに・・・」と罪悪感に苛まれる。あまりに申し訳なくて向かう直前にシャワーを浴び、慌てて中途半端に化粧を施し、地を這うような声を出しながら入店するので結果「こんなやつ施術したくない度」はたいして変わらない。



そしていよいよ、当日。

予約1時間位前から店の近くをうろつき始める。安定の不審者具合だ。

15分前位にさも今ちょうど着いたかのように入店。

ここで、いまだに拭えない第一印象。



「ス、スタッフ全員肌汚ねぇ・・・!」



しかも、なんか全員化粧も下手でちょっとずんぐりむっくり・・・。

ちょま、これ、大丈夫かよ・・・。と私の不安を他所にハキハキ風(あくまでも風)のお姉さん(推定28歳)がカウンセリングしてくれる。問診みたいなものだ。



店員「何かお肌で気になることはありますか?」

ワシ「肌荒れと毛穴が開いてるのが気になります。」

店「でもくすみとクマと、むくみも少しありますよね。それだと云々・・・」

ワ「・・・」





ワ「(・・・全部差し引いても絶対ワシよりおどれの肌の方が難あるよな?!!!!なんで?なんでそんなに詳しいのに全くおどれの肌に全く反映されてないの?!)」

店「でも、元々のお肌はとてもキメも細かいし綺麗なので成果出だしたら早いと思いますよ!」

ワ「(・・・・・・・悪い奴ではなさそうやな・・・。話だけはまぁ聞いてやらんではない。)」





三十路と汚肌店員との攻防戦はまだ始まったばかりである。(長くなったので引っ張ります)