[コラム] 受付嬢マホの「夜の飛ばせ方Reloaded」(2015/10)

[コラム] 受付嬢マホの「夜の飛ばせ方Reloaded」(2015/10)


私は自分がなかなか腐った精神を持っている事を自覚しているのだが、好きな異性のタイプなどは至って平凡だ。
借金がなくちゃんと勤労をしギャンブルをせず優しい人。あとは臭くない、位で十分だ。
自分もそこだけは注意して生きている。借金もギャンブルもしないし、よく働く。多分臭くない。
ただ、優しくは在れないのでそこを異性に補ってもらおうという魂胆なのだ。
昔、異性と飲みに行った帰りにこちらは酔ってもいないのにエスカレーターの乗り降り毎に
「大丈夫?」「降りれる?」「気をつけて」と言ってくる輩に
「乗れるし降りれる!わしはババアか!ええ加減にせぇ!」と怒鳴って相手を半泣きにさせた事がある私に言わせれば
優しさははき違えると怒鳴られて泣かされるので気をつけて欲しい。(今思い出したがこの時私はまだ高校生だった事を加味するとなかなか鋭いツッコミだったと自画自賛)

そんなややこしい私が随分熱を上げているツンデレがいる。某ダンスロックバンドEのD善氏という男だ。
此処にこのように書き記すだけで彼が私に侮蔑の眼の色を送るのを安易に想像出来る。
私は彼のその冷ややかな眼差し見たさもあり、ライブ中だけ彼が着けるコンタクトレンズを頂戴(謙譲語)している。
勝手に捨てると私がメタルバンドよろしく叫び散らすのを知っている彼は、ライブが終わると静かにバーカウンタ近くでそれを外すして下さる。
私はそれをかなちゃん(照明)が作ってくれたお花が散りばめられた可愛いクリアのiphoneケースにそっとしまうのである。
それはまるでしゃぼん玉のようにケースを彩り、BGMには聞こえるはずもない長渕剛の名曲「しゃぼん玉」が凛々と泣きながら弾けて飛ぶ。
このコンタクトレンズはさらにオプションが付いており、100枚集めてヤマザキパンに送ると祭りでなくても皿が貰え
1000枚集めると神龍が現れるが未だかつて見た者は誰もいない。皿くらいは欲しいのであと88枚集めたら勿論D善氏にプレゼントして目の前でバッキバキに割ってもらおうと思っている。


そんなことばかり、考えている。