[コラム] 受付嬢マホの「夜の飛ばせ方Reloaded」(2014/09)

[コラム] 受付嬢マホの「夜の飛ばせ方Reloaded」(2014/09)


学生時代の細かい記憶が全くない私の数少ない趣味は漫画を読む事だった。

月に800円位だったはずのお小遣いはなかよしとりぼんに消えていった。当時が全盛期だと思われる全プレ(金額分の切手を送ればテレカやらハンケチやらその号限定のグッズが後日送られてくる応募者全員プレゼント形式)も、実家が商売をしていたので切手が置いてある引き出しからくすねて手に入れていた。



父も兄も漫画が好きだったので毎週月曜日は父から託された190円を握りしめて近くのローソンへジャンプを買いに走った。当時、ジャンプでは後に名作として語り継がれる事になる艶かしい女性の曲線美と、思春期特有の抑えきれぬ欲求を描いた(もっと奥の深い作品です。すみません。)「電影少女」が連載されており、読んでいる所を親兄弟に見られぬよういつでも「え?読んでたのはこっちですよ?」を装えるように「とっても!ラッキーマン」のページに指を突っ込んでいた。皆さんも「電影少女」読みながら、茶柱ではないナニかをおっ勃てていたのではなかろうか。よく分からない良い子はお父さんに聞いてみよう。因みには私は当初からもえみちゃんのような女は女の敵なので、この世から抹消させるのが自分の使命だと信じて止まなかった。



中学に入る辺りで女子は人生で初めての岐路に立たされる。それが「マーガレット・花とゆめ・LaLa、一体どれを買うか問題」である。この判断である程度の人格形成が成される事は生物学的にも立証されている。マーガレットは問題ない。当時は「花より男子」が全盛期でしっかり学園ラブコメが主流のマーガレット様。

問題は残り2冊子である。両者とも白泉社が出版しているのだが、花とゆめは「赤ちゃんと僕」の連載なども含めて若干ショタ要素の多い作品が目立ち、絵のタッチも極めて同人誌っぽい。何よりどこよりも同性愛的描写が極めて多い。まるで洗脳かの様に多い。こんなけしからんものを思春期の女子が読み続けたら、そりゃあ二十歳を過ぎた頃には随分と立派な腐女子が出来上がるに相場が決まっている。

さて、当の私はというと。全部読んでいた。というよりはヤングアニマルやら、もう、なんというかありとあらゆる漫画雑誌を買い漁った結果このように全てがブレブレなモンスター三十路が出来上がってしまったのだ。ゲームも中途半端に手を出したもんだから「ファイアーエンブレム」の同人も中途半端に持っていたし、途中3年程ジャニオタまで拗らせた物だからそっちの同人も所有していた。記憶から抹消しかけているが、その類の小説を書いたかもしれない。BL小説も読んだし、鬱々とした地球オワタ系漫画も読んだ。

結果。現在。

「闇金ウシジマくん」だけを買い続けている私が其処に居た。

愛だの恋だのエロだの吠えても仕方がない。最期は、金。銭。趣味、貯金。