[コラム] 第二回「三姉妹が行く〜行ったり来たり編〜」(2013/08)

画像(三姉妹が行く!)

[コラム] 第二回「三姉妹が行く〜行ったり来たり編〜」(2013/08)


夏といえばどんなアーティストを思い出しますか?

私はさして世代でもないのにすぐにTUBEって言っちゃう。

せめてサザンって言いたい。

なのにTUBEの「だって夏じゃない」を口ずさんじゃう。亘輝〜って。


そんな私にも夏は平等にやってきます。

さ〜、連載第二回どこ行こうか〜?と話しておりました所、野津氏より極めて真っ当なご意見を頂戴致しました。


「てかさ、そこはずーっとお世話になってるんやし行っとかなあかんやろ。『行ったり来たり』」


お母さん、私はこの御方に言われるまで考えてもみませんでした。危うくお母さんの教えである「感謝の気持ちは忘れないように」と「お金はちゃんと返してもらいなさい」を忘れ、ただのうす汚い三十路に成り下がる所でした。野津さんありがとうありがとう野津さん。

どういう事かと申しますと、うちのお店はその日の出演者の方に「誰が見ても出演者って分かるよパス」をお渡しします。因みに紛失すると1,000円という痛恨の罰則金を支払って頂きます。(後日見つかったらもちろん返金させて頂きますよ。そのへんは。)

で、そのパスを提示するとソフトドリンクが無料になるサービスが受けられる店舗が2店舗。

1つは近頃雑誌なんかにもガンガン掲載されていますアジア料理のウマ店「堀内チキンライス」。

そしてもう1つがこの「行ったり来たり」という喫茶店。



こちらのお店でのサービスを受けられるようになったきっかけ、といいますか馴れ初めは店長足立氏がここの大ファンで。寺田町は今でこそラーメン屋も増え、居酒屋も豊富なのですが以前はマクドナルド!吉野家!コンビニ!と、3択に近い状況だったこともあった程で

ましてや私たちのような不規則な生活を送っていると世間のランチタイムに食事をとることはほぼ不可能。

しかし足立氏は誰に吹きこまれたのでしょう、ある日突然今まで普通に食べていたコンビ二弁当を食べたくないと言い始めたのです。

私は「まるで一度人間のご飯を食べると自分のドッグフードを食べなくなる犬の…(略

とにかく、温かくてリーズナブルで旨き物を!とジタバタしてやっと出会ったのがこのお店なのです。

それからというものの足立氏は「今日はカキフライ定食やってん(得意気)」「あそこの日替わりのコスパはハンパない!(アメイジング)」というように人間の心を取り戻したわけです。

そして足立氏は興奮をそのままに店主さんにお願いし、14時以降に食事をした方にはソフトドリンクをサービスしていただける事になったのです。


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この日は14時からスタッフミーティングがあったので12時に集合した三姉妹。

ローソンで待ち合わせしてまっすぐにお店に向かいます。Fireloopから徒歩1分。好アクセス!



ダイコク薬局の裏手にあります赤いレンガのお店からはFireloop2001だって見えちゃうレヴェルの近さ。



ドアを開ける前から薄々気づいていたのですが、超満員。寺田町にこんなに人、いたの?!レベルに。店内は決して狭くないのに!でも確かに、ここは夕方に近い時間にしか伺えないにも関わらず、結構人がいる。待ちます〜、と告げ、しばし待機。少し目を離した隙に燃えないゴミになってたかなちゃんからは哀愁が。


大丈夫、私が責任をもってお家で捨てます。

そんなこんなで15分程待ったあたりで席が空き、いざ入店!店内はお昼休みのご近所会社員のおじさま方が多めですが、近くにチュチュアンナ(女性向け靴下屋の本社ビル)があるからか、若い女性もチラホラ。入り口近くのソファー席に通されるとオシャレ敏感女子のナツコが「あ、これいいな〜可愛い。」と、ライトをまじまじと見つめております。傘の内側がシェルで出来てて何ともレトロオシャレ!するとかなちゃんも「わ〜!わ〜!これ欲しい!!」とガジュマルの鉢植えに夢中。ふむふむ、他にも可愛い鉢植えがいくつも並んであって和みます。



私も何か可愛いアイテムを見つけねば!と店内を見渡すも、隣の席のOLさんが食べ残したフライの中身が気になり可愛いをゲット出来ず。無念。

とりあえず、皆でメニューを睨めっこ。ライスがおかわり自由!とか皆好きでしょ?



足立氏お勧めの日替わりランチは舌平目のフライでしたが、この日は3人まとめて子供舌。めっちゃくちゃ悩んだ末、ナツコが注文したのはカツカレー(650円)。この人、一応取材だって言ってんのに食べてる最中、「熱っ・・・!」以外発する事なく黙々と完食。笑 便りがないのは元気な証拠。「うまかったん?」と食後に聞くと「え?美味しいですよ?!」との事でした。補足としてはカツ、大きめです!





続いて私が頼んだオムライス(600円)は、流行りのコレステロールもなんのその真ん中を割ったら卵の華が開くのよ!的な物ではなく柔らかいヴェールに包まれている昔ながらの洋食屋オムライス。難しい事はわかりませんがケチャップライスというよりはデミライス?いや、ケチャップライス?うちの母のチキンライスもケチャップと塩コショウだけなのにこのデミっぽい味するんだよなぁ。お母さん、元気かなぁ。(注:絶賛実家暮らし)

そういえば、足立氏がしきりに言っていた「『行ったり来たり』のマスターは料理人や!」という言葉を思い出しました。確かに厨房を覗くと30席弱くらいあるお店なのにマスターは一人。でも、思いの外料理が出てくるのが早いのです。不思議。日替わりも創作的なものが多く、料理人魂を感じる。ちなみに日替わりは人気なので昼過ぎに行くと売り切れの可能性大なのでお早めに!



さて最後はかなちゃんのエビフライ定食(750円)。このエビも立派なのが3匹!「このタルタル、手作りだ・・・」と震える彼女。そう、料理人の作る物はどれも丁寧で温かい。エビフライ定食に甘い卵焼きが添えられてる辺りにも出てしまっている。

「デザートやらドリンクはいいの?」と二人に聞くとメニューを見ながらフリーズしてしまったのでその間に足立氏が「全巻読破してしまった・・・最高や・・・」と絶賛していたコチラの名作をご紹介。



我が親愛なる高橋留美子大先生の「めぞん一刻」!!!!キター!!!!!わざわざ私みたいなのが説明するに及ばない名作がここで読めます!文庫サイズ!これ、実はもう本屋さんにあんまりないんですよね!単行本サイズは売ってますので、私が世界で一番好きな漫画「らんま1/2」と共にお買い上げを!いつの間にか管理人さんの年齢を大幅に追い越してたよ!響子さん、まさかの22歳!!

と、写メってると「もう、分かんない…お腹いっぱいなのにミルクセーキとかあるし・・・」と半泣き寸前の二人をなだめながら店を出ました。実録、寺田町に、料理人は、居た。